前回はNPPVのざっくりとした概要について紹介しましたが、今回はお待ちかねの設定項目と換気動作についてご紹介します!
今回は院内専用機であるBiPAP VISION(バイパップビジョン)やV60を例にしていきたいと思います。


NPPVの換気モード

NPPVの換気モードは大きく2つしかありません!それはS/TモードとCPAPモードです。それぞれ見ていきましょう!

S/Tモード

S/Tモードは、Spontaneous(自発呼吸)/Timed(時間)という意味です。S/Tモードの設定項目はコチラ


IPAP(吸気気道陽圧)
EPAP(呼気気道陽圧)
Timed Inspi(吸気時間)
Rate(呼吸回数)
%O2(酸素濃度)
Rise time(立ち上がり時間)

です。


バイパップビジョンの場合、設定値はParameterというボタンを押すと確認することができ、V60の場合は画面のグラフィックの下にある項目をみることで確認できます。


以前の職場では、呼吸不全となった患者がいたら主治医から連絡がありある程度の情報から呼吸器設定を独自にやっていました。


基本的に努力性呼吸が軽度でⅠ型呼吸不全であればCPAPを選択。


努力性呼吸著名…若しくはⅡ型呼吸不全となっている場合はS/Tモードを選択していました。


それでは設定項目の意味合いについて…


例えばこちらの設定…

S/Tモード

IPAP 8hPa
EPAP  4hPa
Timed Inspi 1.1sec
Rate 12
%O2 21%
Rise time 0.2sec

とします。




これは、患者自発呼吸(Spontaneous)があればIPAP-EPAPで4hPaの圧力で換気補助を行うということになります。


そしてこの換気補助は、一般的な人工呼吸におけるプレッシャーサポートと同じなので立ち上がり時間(Rise time)により補助圧に到達するまでの時間か規定されるわけです。


また、患者自発呼吸が仮に無くなった場合はバックアップによる強制換気を行うことができます。これがS/TモードにおけるTの部分です。


設定項目でRate 12と設定しました。


1分間(60秒)÷12をすると1呼吸のサイクルが5秒。この導かれた5秒の間に自発呼吸を検知しなかった場合にTimed Inspi 1.1secで設定したように1.1秒の間IPAP-EPAP=4hPaの圧力で強制的に吸気を行うというもの。


まとめるとS/Tモードは患者自発呼吸があればプレッシャーサポートで動き、自発呼吸が減少した場合はRateとTimed
Inspiて規定した強制換気でバックアップができるモードになります。


それ故NPPVでよく使われるモードになります。


ちなみにバイパップの設定変更は、変更したい項目の横のボタンを押すと変更したい項目の数字が黒く反転します。





反転したら真ん中にあるノブダイヤルを回し設定を任意に変更。





変更後、変更した項目の横のボタンを押して色が黒から白に戻ったらOKです!

さらにモード変更の注意点について…

したにあるモードというボタンを押すと下のようなモード選択画面となります。




S/TからCPAPへ変更したくてCPAPを押しても右下にあるActivate newmodeを押さないとモード変更ができませんのでご注意下さい。

ともあれNPPVは患者に優しい人工呼吸ですが、気道確保はできないのでしっかりとフィジカルをとって患者さんと関わりましょう!

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