ようやくAIRVO2(エアボ)の記事を書いています。お待ちしていた方、遅くなり大変すみませんでした。


さてさて、AIRVOですが、タービン内臓の加温加湿器に通常の酸素流量計による酸素添加を行う事で高流量酸素投与を可能にしています。このタービン内臓加温加湿器は、人工呼吸器用加温加湿器とは違い温度センサーなども全て内臓されているため非常にスッキリした外観となっています。


ネーザルハイフローハイフロー AIRVO2

(PHILIPSホームページより引用)

回路の組み立て方

図にも示していますが、回路は通常の人工呼吸器用加温加湿器チャンバーに専用コネクターを接続しなければいけません。このためチャンバーを本体に接続する前にチャンバー上部へコネクターを接続し本体へ装着しましょう。その後、患者吸気回路を接続し患者さんにあったカニューレを接続。酸素を本体側面へ接続して終了です。


AIRVO2組み立て方


AIRVOの操作方法

回路の接続が終わったら電源ボタンを長押しして機器を立ち上げます。

AIRVO2操作方法

立ち上げ後、指示された流量に設定を変更しなければいけません。変更方法は下の図のように行って下さい。


AIRVO2操作方法2


以前の記事で書いていたネーザルハイフローと今回のAIRVOの大きな違いは酸素濃度(FiO2)が設定できるかできないかです。以前のものであれば酸素濃度も流量もアナログ的に目盛りで調節できていましたが、AIRVOでは酸素濃度の測定値は表示していますが、濃度設定はできません。


土台であるトータル流量の設定を行い酸素流量計による酸素流量をAIRVOの測定酸素濃度を参考にしながら調節するほかありません。このためナースがAIRVOを扱う場合、医師に酸素濃度と流量の指示を「酸素濃度60%、流量30L」と受けた場合、AIRVOの流量設定を30に設定し測定酸素濃度を見ながら酸素流量計を調節すればいいのです。ただ、AIRVOは酸素濃度を測定しているものの酸素センサーには誤差があったりするので多少の数字のばらつきはおおめにみてあげてください。


AIRVOのアラーム種類と対処法

AIRVOは電子的機器ですので安全機構としてアラームがなることがあります。AIRVOのアラームはアラーム音とメッセージ・イラストでお知らせをしてくれます。
AIRVO2アラーム


このためメッセージの確認とイラストの対処法を見て対応すれば大丈夫だと思います。


一応ざっとアラームの種類を書き出してみると・・・


・チューブをチェック
・リークをチェック
・閉塞をチェック
・酸素濃度系
・目標流量達成不可能
・温度系
・水系


などのアラームがあります。


「チェック」系のアラームに関しては各接続を確認
「酸素濃度」系のアラームに関しては酸素流量計などを確認
「温度」系アラームに関しては室温の確認
「水」系アラームに関しては給水確認
「流量」系アラームに関しては空気を引き込むフィルター部分の目詰まり確認


などの対応を行ってください。


今回はAIRVOについての記事でした。酸素療法は適切なデバイス選択を行いましょう!