チーム医療について
2015年9月21日月曜日
チーム医療とは?
さて、チーム医療とはなんぞや?ということですが、一人の患者さんを他職種多人数でケアにあたり治療促進やQOL・ADLの向上をめざすものであります。図にしてみたらこのような図になります。何故、他職種で一人の患者をみるメリットがあるのか?
以前にも似たようなことを書きましたが、いくら集中治療医が内科治療を頑張っても患者状態を把握していないとできません。
その状態を常にみているのは看護師です。
そんな看護師でも離床を促すために頑張りますが、なかなか筋肉のアセスメントまではできません。
アセスメントができるのはリハスタッフです。
リハスタッフがリハビリを行う時は、徐々に運動量を上げていかなければいけません。しかし、運動量を上げるためには栄養量も上げなければいけません。栄養アセスメントまではリハスタッフもできません。
栄養アセスメントができるのは管理栄養士です。
栄養アセスメントを行っている管理栄養士ですが、栄養には経口摂取や経管栄養…TPN(経静脈的栄養)など多岐にわたります。現在では急性期における早期の経管栄養もうたわれていますが、TPNの場合は輸液管理です。高カロリー輸液にはビタミンやミネラルが不足しているので調整が必要になってきます。こうなれば管理栄養士では対応できません。
対応できるのは薬剤師です。
この他にも家族のケアや社会復帰の段階になれば臨床心理士やMSW(社会福祉士)なども加わってきます。
このように色々な職業には専売特許といいますか…他職種にはできない事が必ずあるんです。同じような知識を持つことはできても専門の人には敵うわけがない。だからこそ患者さんのケアを行う際に色々な職種の色々な知恵を使うわけです。このほうが一人の医者が頭を抱えながら全てやるより医療レベルも向上し効率も上がります。それならばやるしかない!それがチーム医療なわけです。そもそもの「チーム医療」の発端は医師の負担軽減という趣旨からきていますからね。
これを裏付ける厚生労働省が出している文書がありますので「チーム医療推進」というワードで検索してみるといいです。しかし、本来は患者さんの事を考えてやることだと思います。
おわりに…
少し脱線しましたが、このチーム医療を行うために一番必要なのはなんでしょうか?
私は「各職種が他職種を尊重しあうこと」だと思っています。そのためにはどんな職種がどのようなことをやっているのか知る必要があります。そして、尊重しあう環境でないとフランクなディスカッションもできるわけがないのです。
ここまで良いことをツラツラ書いてきまししたが、そもそも「チーム医療」という言葉に違和感を覚えるのは私だけでしょうか?
私自身、チーム医療推進派です。しかし、今でこそこの言葉は日本医療界の革命のようになっていますが、分からないことを分かる人に聞くのは当たり前ですからね。おのずとチーム医療になるはずなんです。
もし自分の大切な人が病気になったら何か1つでも治療が進むように色々な人に助けを求めるのではないでしょうか?それと同じ事だと思います。人が人であるために。私達が私達であるためにチーム医療は存在するのではないでしょうか。
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