吸引手技が人工呼吸に及ぼす影響
気管内挿管、気管切開などの侵襲的陽圧換気には必要必須な「気道管理」。そのなかでも気管内吸引が人工呼吸器に及ぼす影響について実際の状況を模擬した動画を使い紹介していきます。
何故気管内吸引をおこなうのか?
人工呼吸器装着患者は口腔内の唾液を誤嚥してしまったり肺炎などの感染症による喀痰増加などに対応するために気管内吸引を行います。行わなかったら無気肺やさらなる感染悪化により呼吸不全が進行してしまうので必須項目となります。人工呼吸器装着患者の吸引について
人工呼吸器装着患者に絶対的に必要なのはPEEPです。このPEEPは人工呼吸器を装着しているからこそ任意の圧がかけられるのですが、吸引手技によっては大きな弊害が生まれます。・開放式吸引を行うことによるPEEP解除
・過度な吸引圧によるPEEP解除
・非清潔操作による感染助長
そのなかでも我々臨床工学技士の立場で言えることは開放式吸引を行い陽圧が大気開放されせっかく膨らませていた肺を虚脱させてしまうこと。そして過度な吸引圧操作です。
吸引圧に関しては日本呼吸療法医学会から吸引ガイドラインが出ておりそこでも書かれているので割愛しますが、開放式吸引と閉鎖式吸引については「視て学ぶ」が一番手っ取り早いので作成した動画をYouTubeにUPして引っ張ってきました。
このように開放式吸引には一気に肺虚脱を行い臨床現場におけるSPO2の上昇遅延などの原因となってしまいます。また、利点のある閉鎖式吸引装置についても適切な操作を行い患者合併症を起こさないよう注意しなければいけません。看護師・医師だけでなく臨床工学技士やリハ職も吸引が解禁になりました。沢山のスタッフが正しい知識を持って手技を行わないといけませんね。
今回は吸引についてのお話でした。次回は同じような動画撮影記事を更新する予定ですのでこうご期待下さい!
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