人工呼吸器を受け持つすべての人へ!人工呼吸器実測値のみかたと基本!
看護業務の中で行う設定値確認と実測値確認。今回は実測値確認における要点と注意点を紹介します。
実測値を見る意味とは?
人工呼吸器の実測値とは言うなれば患者の呼吸状態を「数値的」に反映した情報です。フィジカルと同じように患者観察では非常に重要な項目となります。観察すべき項目
換気様式にもよりますが、換気すべき項目は以下の項目です。
・最高気道内圧
最高気道内圧は世間的に30cmH2O以下で管理されていると思います。
・一回換気量
前記事にも投稿しましたが、理想体重で換気量を求めその換気が適切に行われているかを見ます。
・呼吸回数
自発呼吸がない場合や自発呼吸がある場合で変化します。
ここではVCV(従量式換気)とPCV(従圧式換気)の場合でみてみます。
従量式の場合
この換気設定で換気を行った時…
最高気道内圧は16cmH2Oだったとします。
しかし、肺水腫や繊維化、気道抵抗上昇や喀痰があった場合、一回換気量は変わらないのですが、最高気道内圧が上昇します。
従圧式換気の場合
この換気設定で換気を行った時…最高気道内圧はPEEP(6cmH2O)+吸気圧(20cmH2O)の26cmH2Oは変わりません。この時の一回換気量を見てみると…500ml程度です。
しかし、患者の肺が肺水腫などで膨らみにくくなった場合下のように一回換気量が減少します。
このように従量式換気では換気量が変わらない半面、最高気道内圧が変化しますし従圧式換気では一回換気量が変化します。
このためモードによって人工呼吸器の実測値観察項目が変わることを覚えておいてください。
一回換気量観察の重要性
忘れてはならない呼吸回数
呼吸回数は自発呼吸がない場合と自発呼吸がある場合で考え方は変わってきますが、成人の異常呼吸回数としていわれている25回という数字を発見したら患者の病体や呼吸器との不同調などの障害がある可能性があるのでしっかり観察を行ってください。
今回は人工呼吸器実測値について紹介を行いました。
観察項目が多いかもしれませんが、患者さんの異常を早期に発見できるよう意識して見ていただければと思います。
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