経腸栄養ポンプの正しい使い方
2015年11月21日土曜日
輸液ポンプの次は経腸栄養ポンプのお話をしようと思います。
※経腸栄養ポンプ(㈱TERUMOより引用)
・誤嚥リスクのある患者さん→誤嚥リスクの高い患者さんとは逆流がある患者さんということです。このため逆流を予防する意味で投与速度を遅くします。
何故機械的に投与するのかというと患者さんの状態が密接に関係しています。
経管栄養の時はギャッジ30~45度あたりのセミファーラー位だと思いますが、実際は体位が変わったりしますし腹圧の変動などの影響もでてきます。
これらの栄養で自然滴下の場合は流量変化が生まれてしまいます。さらに投与する栄養剤の粘性も流量変化因子になります。
この理由から機械的に投与を行わなければ投与速度の調節ができないわけです。
このような理由からポンプの適応患者を見極め、必要であれば栄養剤の変更で問題をクリアできる人などもいるので試行錯誤を行いながら栄養管理を行わなくてはいけないですね。
経腸栄養ポンプとは?
呼んで字のごとく…経腸栄養を行っている患者さんに対して経腸栄養投与速度を調節するためのポンプです。一般的に通常の自然滴下による速度調節で下痢をおこしたりしてしまった患者さんに使います。※経腸栄養ポンプ(㈱TERUMOより引用)
経腸栄養ポンプの投与精度は?
実は輸液ポンプと同じ±10%の誤差になっています。結構優秀な機械です。経腸栄養ポンプの適応患者とは?
・下痢を呈した患者さん→投与速度が早いがために栄養剤を吸収できず下痢になってしまう。このため速度調節を行い栄養剤の吸収を図る目的で使用する。・誤嚥リスクのある患者さん→誤嚥リスクの高い患者さんとは逆流がある患者さんということです。このため逆流を予防する意味で投与速度を遅くします。
何故自然滴下では駄目なのか?
皆さん、そもそも投与速度が早くて下痢をしたんだったら自然滴下のクレンメを絞ればいいと思いませんか?わざわざポンプを使って投与するのはわずらわしいです。何故機械的に投与するのかというと患者さんの状態が密接に関係しています。
経管栄養の時はギャッジ30~45度あたりのセミファーラー位だと思いますが、実際は体位が変わったりしますし腹圧の変動などの影響もでてきます。
これらの栄養で自然滴下の場合は流量変化が生まれてしまいます。さらに投与する栄養剤の粘性も流量変化因子になります。
この理由から機械的に投与を行わなければ投与速度の調節ができないわけです。
皆にポンプは使用出来ないのか?
2011年に日本呼吸療法医学会から出ている「急性呼吸不全による人工呼吸患者の栄養管理ガイドライン2011年版」でもあるように急性呼吸不全患者にも早期の経管栄養が望ましいとされています。侵襲時期である場合も経管栄養ポンプの使用を行いたいところですが、輸液ポンプ等の他のポンプ類に比べて経管栄養ポンプの台数は少ないはずです。何故ならば経管栄養ポンプは入院患者では保険点数が貰えないからです。経管栄養ポンプの保険点数加算
経管栄養ポンプは院内の使用ではお金がもらえません。このポンプは在宅医療における使用でしか加算がとれません。現実問題コストが取れない機械の台数を揃えることは難しいのです。このような理由からポンプの適応患者を見極め、必要であれば栄養剤の変更で問題をクリアできる人などもいるので試行錯誤を行いながら栄養管理を行わなくてはいけないですね。
経管栄養とありますが、経鼻栄養でもポンプ使用できますか?
返信削除お返事遅くなりました。経鼻でも大丈夫ですよ!
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