前回の記事では私達の吸い込む空気などを補正するBTPSという言葉について書きました。今回は絶対湿度と相対湿度についてご紹介します。


正直なところ、YouTubeに加温加湿についての説明動画を以前アップロードしたことがあるんですが、文章だけで伝えるって難しいですね。。。 

動画1 加温加湿のしくみパート1
動画2 加温加湿のしくみパート2 

この絶対湿度と相対湿度の理解ができたところで人工呼吸器中の加温加湿について考えます。

多くの人工呼吸器に附属されている人工呼吸器用の加温加湿器はフィッシャー&パイケル社のMR850というものてす。


この加温加湿器は挿管モードとマスクモードがあり挿管モードでは加湿器モジュール(水をためてるところ)出口で37度、患者口元で40度になるよう制御しています。では何故このようにしているのかをみていきます。

MR850の加温加湿器設定




図を作ってみましたが、まず加湿器モジュール出口で人間の生理的温度である37度、そして絶対湿度44mg/L、相対湿度100%の状態にします。そのあと40度まで温度を上昇させますが、この温度上昇の理由としては呼吸器回路出口から挿管チューブ→患者肺胞に到達するまでに3度程温度が低下するといわれているからです。


ようするに患者口元の温度をもし37度にしてしまった場合、挿管チューブで温度低下が起こり肺に到達するガスの温度は37度-3度の34度になってしまいます。34度の時の絶対湿度は38mg/Lなので水分不足の状態になり組織の水分を奪ってしまいます。


このことからわざと患者口元温度を40度に設定をしています。


基本的にMR850は挿管モードのなかでもオート(自動)で動かしますが、結露などの状態が許容できない場合は御施設の臨床工学技士に連絡してマニュアルモードへの変更もアリかと思います。マニュアルモードは、モジュール出口温度や患者口元温度を変化させて相対湿度を変化させるものです。


ですが、結露が吸気回路中や呼気回路中だけであるのなら水抜きをすればいいだけの話ですしカテーテルマウント部分であっても同様の事だと思います。


重要なのは現在の加湿状態が患者の喀痰排出や痰性状にどう影響を与えているかをアセスメントすることだと思います。


やはり何事にまアセスメントが重要てす。少しこれから「加湿」という言葉を頭にいれて頂ければなと思います。


さてさてぼやいてないで進めてまいります。


絶対湿度と相対湿度

絶対湿度とは1Lのガスの中にどのくらいの量の水蒸気を含んでいるかを表します。よって単位はmg/Lです。


次に相対湿度に関してです。相対湿度は、ガスが飽和水蒸気量と比較して現在含んでいる水蒸気量の割合はいくらかをだしたものです。


例えば37度時の飽和水蒸気量は44mg/Lとなっています。しかし、実際の絶対湿度が22mg/Lであったとしたらこの時の相対湿度は…22mg/L÷44mg/L=0.5≒50%となります。

このように加温加湿とは絶対湿度と相対湿度が関与していることかわかったのではないでしょうか。