敗血症の病態を簡単に解説!
2016年2月1日月曜日
医療現場で度々遭遇するショック。それも大抵の原因が感染を契機にした敗血症性ショックです。今回はこの敗血症についてお話をしていこうと思います。敗血症…なんで血圧か下がりショック状態になるのでしょうか?
つまり血液のなかに菌が侵入し…血液が身体中を循環するのと同様に菌も身体中に散らばり全身のあちらこちらで炎症状態となります。この全身の炎症をSIRS(全身性炎症症候群)といいますが、この炎症に生体が敗けるのが敗血症です。では、ナースとしていかに早く炎症状態に陥っているかを鑑別するかが患者さんの予後に関わってくるということで…下にSIRSの診断基準を出しておきます。
SIRSの診断基準を知っておこう!
①体温>38℃または体温<36℃
②脈拍>90回/分
③呼吸数>20回/分もしくはPaCO2<32mmHg
④白血球数>12000/μLまたは白血球数<4000/μL
①~④のうち2つが該当したらSIRSとなります。
これらの異常をみつけたらすぐにドクターコールです!
サイトカインはもともと菌が侵入した時に白血球が放出する物質で免疫の調節をする物質です。しかし、このサイトカインは過剰産生されると炎症を促進してしまうため「炎症性サイトカイン」といわれます。この事から、敗血症では菌による感染炎症に加えサイトカインストームによるさらなる炎症が関与しています。
さて、敗血症性ショックというとやはり気になるのが血圧低下です。感染による血圧低下というのは、ざっくりといってしまえば末梢血管の拡張により引き起こされます。
通常私達は自律神経系で血管を収縮させ血圧維持を行っていますが、敗血症の場合は拡張しっぱなしで自分の力で収縮ができない状態になっています。このため、大量の輸液で血管内のボリュームを多くして血圧を維持し、昇圧剤であるノルアドレナリンなどを投与しなければいけません。
敗血症は患者の3割が亡くなる極めて予後不良の疾患です。
DICや多臓器不全なども併発します。一番ナースにとって重要なのはバイタルサインの変化をしっかりと把握すること。
血圧低下があるということは循環不全に陥っているので尿量の変化にも敏感にならなければいけませんし、心拍数や呼吸数といったフィジカルもとる必要があります。また、感染予防も非常にシビアにする必要があるため患者接触の際は気を付けましょう。
次は敗血症治療における血液浄化法について紹介します。
敗血症とは?
まずは敗血症とはなんだってところです。敗血症は「血に敗ける症状」と書きますよね?つまり血液のなかに菌が侵入し…血液が身体中を循環するのと同様に菌も身体中に散らばり全身のあちらこちらで炎症状態となります。この全身の炎症をSIRS(全身性炎症症候群)といいますが、この炎症に生体が敗けるのが敗血症です。では、ナースとしていかに早く炎症状態に陥っているかを鑑別するかが患者さんの予後に関わってくるということで…下にSIRSの診断基準を出しておきます。
SIRSの診断基準を知っておこう!
①体温>38℃または体温<36℃
②脈拍>90回/分
③呼吸数>20回/分もしくはPaCO2<32mmHg
④白血球数>12000/μLまたは白血球数<4000/μL
①~④のうち2つが該当したらSIRSとなります。
これらの異常をみつけたらすぐにドクターコールです!
サイトカインって?
この炎症の原因となる菌は誤嚥性肺炎や日和見感染、抗がん剤投与などによる免疫低下などの状況下で体内に侵入します。色々な菌が起因菌となるのですが、敗血症の場合、それらの菌の炎症に反応して出るサイトカインという物質が過剰産生され更なる炎症状態をつくってしまいます。これをサイトカインストームなんて言ったりします。サイトカインはもともと菌が侵入した時に白血球が放出する物質で免疫の調節をする物質です。しかし、このサイトカインは過剰産生されると炎症を促進してしまうため「炎症性サイトカイン」といわれます。この事から、敗血症では菌による感染炎症に加えサイトカインストームによるさらなる炎症が関与しています。
さて、敗血症性ショックというとやはり気になるのが血圧低下です。感染による血圧低下というのは、ざっくりといってしまえば末梢血管の拡張により引き起こされます。
通常私達は自律神経系で血管を収縮させ血圧維持を行っていますが、敗血症の場合は拡張しっぱなしで自分の力で収縮ができない状態になっています。このため、大量の輸液で血管内のボリュームを多くして血圧を維持し、昇圧剤であるノルアドレナリンなどを投与しなければいけません。
敗血症は患者の3割が亡くなる極めて予後不良の疾患です。
DICや多臓器不全なども併発します。一番ナースにとって重要なのはバイタルサインの変化をしっかりと把握すること。
血圧低下があるということは循環不全に陥っているので尿量の変化にも敏感にならなければいけませんし、心拍数や呼吸数といったフィジカルもとる必要があります。また、感染予防も非常にシビアにする必要があるため患者接触の際は気を付けましょう。
次は敗血症治療における血液浄化法について紹介します。
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