最近、基本に戻り概論的なものをツラツラ紹介していますが、今回はフィジカルアセスメントについてです!


フィジカルアセスメントとは?

フィジカルアセスメントを英語にするとPhysical Assessmentと書きますが、これに似た医療用語がこちら


Physical Therapist 理学療法士


ようするにphysicalという単語の意味は「理学」なのでフィジカルアセスメントは「理学的評価」ということになります。では理学的評価とは一体どういったものかといいますと下に挙げた5つになります。



問診に関しては日頃のコミュニケーション力も必要ですが、聴診と打診に関してはブログという2次元の場所で音声は使えないのでスルーして視診と触診について重点的に紹介していこうと思います。各論的な話をする前に呼吸のフィジカルアセスメントを行う上での前提条件をすこし触れますが、呼吸状態の観察を行うに当たっては下に示す事項を念頭においておかなければなりません。




随意性と不随意性についてはざっくり…



これらを頭に入れて身体所見を見ていきましょう!


視診

視診は視て「みて」診る「みる」と書くように意識して患者情報を観察しなければいけません。胸郭の上がり方や左右差をはじめ努力性吸気を行った場合、呼吸補助筋を使用するので筋肉状態も観察項目になります。COPD患者さんなどでは特にこれらの筋肉が発達しています。呼吸補助筋としては下の写真のような筋肉を観察します。







触診

触診は平手触診が基本で写真のような2つのパターンを行います。

・左右差を確認する




・胸部と腹部を観察する




この時に吸気と呼気を分けて情報を収集し呼吸パターンがどのようになっているかを意識して吸い込み方や吐き方も感じとりましょう。

通常の呼吸パターンは成人でいうと1呼吸が約4秒です。

そのうち吸気相として吸気時間と吸気ポーズ時間に分けられ呼気相は呼気時間と呼気ポーズ時間に分けられます。



この吸気ポーズ時間や呼気ポーズ時間が結構重要で吸気ポーズ時間がないパターンと呼気ポーズ時間がないパターンを図で示し紹介したいと思います。

①吸気ポーズなし



吸気ポーズがない場合は吸気からすぐに呼気へ移行することになるので呼気流速が早くなる…強いては呼気努力が強くなります。この時腹筋などの呼気努力時に使う筋肉を触診してみるといいと思います。

②呼気ポーズなし



呼気ポーズがない場合は呼気からすぐに吸気へ移行することになるので吸気流速が早くなる…強いては吸気努力が強くなります。この時肩呼吸になったり胸鎖乳突筋などの呼吸補助筋を触診してみるといいと思います。

なかなかブログでフィジカルアセスメントについて触れるのは難しいですが、分からなくても日々意識して情報収集を行う姿勢さえもっておけばきっと分かってきます!私も聴診器を始めて使うときは周りから「聴いてたらそのうち分かる」と言われ不安になりながらも聴いてるうちにだいたいの呼吸音については理解することができました。

対「人」という気持ちをもって頑張りましょう!

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