今回の記事は多くの人が少しは興味があるであろうドクターヘリやドクターカーについてです!私が所属する施設はドクターヘリの基地病院なので救命センター屋上のヘリポートへ毎朝格納庫からヘリがやってきてスタンバイしているのですが・・・・

生写真を撮ればよかったものの、記事を書き始めたのが日没後だったのでヘリは格納庫へ戻ってしまい自施設のHP上から引用しています。

また、ドクターヘリの運行時間外での救急事案についてはドクターカーが対応するといった形をとっていますのでこの二つをざっくり紹介します。






DMATで臨床的役割をMEは行うのか!?

そもそも今回のお話のはじまりは、先日紹介したME・医療ライターのほっちさんへ寄せられたこんな質問・・・・・


うん。これ、昔あったテレビドラマ「Dr.DMAT」の影響もあると思うのですが、基本的にドラマのような「救助活動的救命医療」はDMATでは行いません。


*TBS ホームページhttp://www.tbs.co.jp/DrDMAT/より引用


一応DMAT隊員なので現実的な事をお話します。


*私のDMAT隊員登録証


DMATにおける必要資機材(現場で使うもの)の中でMEとして関与できそうなものは強いて言うなら人工呼吸器です。といっても多数患者を診て回らなければならないのがDMATというチームなので人工呼吸器を携行するチームは少ないといえます。

と、いうことは現実的に考えると、使って生体情報モニターや輸液ポンプあたりかと思います。。。。。。

それって臨床業務なのか?

いや。違う。

多分。


つまりDMATにおける臨床工学技士は臨床業務に関係する事は少なくあくまで「業務調整員」としての任務を行う人員であるということを知っていて欲しいなと思います。

ドクターヘリやドクターカーにMEは同乗するの!?


答えを単刀直入に言うと「基本的にはない!しかし、時と場合による」

これに尽きます。

そもそもドクターヘリの基本的搭乗人員はパイロットを除外して・・・・

患者1名
フライトドクター1名
フライトナース1名

結構この人員でもきついと思います。

というか中は本当に狭いので中の画像を引っ張ってきたので見てみてください。



*久留米大学病院高度救命救急センターHPより引用

このようなヘリ内部となっておりそれに追加ドクターやナース・オブザーバーが入るわけでMEが患者と同時に搭乗して生命維持管理装置を操作するのは非現実的な状況です。


ですが、例外もあり・・・当院の過去の事例としてECMO装置を所有していない他院へのECMO導入のためにECMO装置とME1名と医師2名をドクターヘリで輸送したことがありました。結局導入しなくていい状況ということでタクシーで帰ってきましたが・・・・・

MEが同乗するならば防災ヘリかC-130


ドクターヘリの運行は天気や日没に大きく左右されなおかつ航続距離も比較的短いです。⇒行って隣県がいっぱいいっぱいだと思います。

そのため、長距離搬送や生命維持管理装置を載せて患者搬送を行う場合は、各都道府県が所有する防災ヘリや航空自衛隊のC-130などが使用され、このような搬送の際はMEの同乗が求められ対応する事があります。


防災ヘリ



*宮崎県HPより引用 (宮崎県防災ヘリ あおぞら)

防災ヘリはドクターヘリよりも大きく航続距離も長いです。当院では過去に肺移植のために他県へ防災ヘリを使用しME同乗のもとECMO患者を搬送した事例があります。

C-130

防災ヘリは消防が所有するヘリですが、C-130は防衛省管轄の航空自衛隊が所有する「機動衛生ユニット」を搭載した航空輸送機(飛行機)です。

この航空自衛隊が所有する機動衛生ユニットは俗に「空とぶICU」と言われており9000Lの大容量酸素や各種モニターをはじめ医療スタッフも航空自衛隊から派遣されます。

派遣されるのは医師1名、看護師2名(救急救命士免許のダブルライセンス)です。

それに加えて送る側の医療スタッフと家族が同乗します。

何故航空自衛隊の空とぶICUについて詳しいかというと・・・・私自身、患者搬送に同乗した経験があるからです。

「空とぶICU」での患者搬送にはMEは絶対に関わる!

空とぶICUで患者を搬送した際は、小児の人工呼吸患者を600km離れた専門施設へ搬送するという事例でした。このため人工呼吸管理を行う人員として私も同乗する事になりました。


しか~し、搬送計画を立てるにあたり航空自衛隊の看護師と密に連絡をとり使用機器の大きさ(縦・横・高さ・重さ)や消費電力(VA,ボルトアンペア)、呼吸器の使用酸素量などを計算・リサーチしなければならず臨床工学技士以外の職種には到底困難な事例だったと思います。

ちなみに搬送当日は、移動用呼吸器としてハミルトン社のT-1を準備し、機内ではコンプレッサーを用いたServo-iを載せこみました。ここからは実際に搬送を行ったときの写真を紹介。


*私が同乗した航空自衛隊機 C-130


*C-130に格納された機動衛生ユニット


*機動衛生ユニット内でモニターを確認してくれている航空自衛隊の看護師さん


このように臨床工学技士としての生命維持管理装置の操作や安全管理に携わるとしたらDMATなどではなく施設間での広域医療搬送が多いのではないかと思います。

しかし、このうようなことを経験するためには呼吸管理や補助循環などに対する臨床的知識や多くの関係職種(自衛隊や消防含め)とのコミュニケーションも必要なので誰でもができることではないと思います。

また、患者カラーとしても「救える命」の見極めができ広域医療搬送となる事が予想されても実行する事が出来る病院力がある施設で働くということも前提的にあるかもしれません。


今回は、臨床工学技士の救急や搬送業務について紹介しました。

最後に私は広域医療搬送のメンバーになった時に両親へ「患者搬送にヘリか飛行機で行くけど・・・・搬送終了予定日以降に連絡こなかったらそういうことだと思っておいて…と連絡しました><


正直、怖いですよ!


でも、必要な時は必要なのでやらざるおえませんが、ヘリ保険などに入っているわけではないのでその点、施設で改善して欲しいなと思います。。。


備考ですが、当院のヘリナースに聞いたところ、死亡保険は1億程度らしいです。

これって仮に30歳で年収平均500万円としたら定年までに得る生涯年収は30年(60歳定年計算)×500万=1億5000 万だから…30で死亡保険貰っても損ですね…。


ちょっと考え方おかしいけど、現実的に考えてみました。


これにて終了!