BA(ブラッドアクセス)カテーテルの内部構造を理解する!
今回は、急性血液浄化マニアの後輩がBA(ブラッドアクセスカテーテル)のみせ見本を持っていたので軽く拝借し実物をもとに解説をしていこうと思います。
てなわけでお目当てのBAカテーテルが登場しました。
BAの先端部分を見てみると実はこんな感じになっています。
BA(ブラッドアクセス)の構造は?
以前、CHDFの基礎知識ということでBA自体の説明はざっくりしているので早速、立派なセットを空けてみたいと思います。BAの先端部分を見てみると実はこんな感じになっています。
見ても良く分からないかもしれないのでマークをつけますと・・・
先端部分の孔は送血するための孔で体外に出ている部分は「青」に繋がっています。対して先端から数センチ上に位置する側孔は体外に出ている「赤」につながり「脱血」となります。
ようするにBAは脱血と送血で孔の場所が異なりそれ故に色々な工夫が必要だという事になります。
次に血管中にBAがある状態を考えていきますが、BAが留置されるのはいわゆる中心静脈系です。
脱血側が各部位から還ってきた静脈血で送血側が中心静脈側になるわけですが、図に表すとこのようになります。
これでいうと大腿静脈からカテーテルが挿入されているので大腿側で脱血し綺麗にした血液を心臓側へ送血していることになります。
では、血管の中を詳しく見ていきます。血流は左から右に流れていることとしますが・・・
上の図のように未透析血液は赤の部分を通って脱血され綺麗になり青の部分から体内へ戻ります。これが通常の状態ですが、血管内脱水やカテーテルの位置によっては下の図のような状況になる事があります。
これは、赤の脱血側に血管壁が張り付いてうまく血液が脱血されない状況です。脱血できなければ治療ができないわけなので何か対処しなくてはなりませんが、どうするかといいますと。。。接続側でA側(脱血)とV側(送血)を入れ替えます。
A側とV側を入れ替えると下の図のように血管壁の張り付きがなくなり体外循環を継続することができます。
ただし、この接続方法では若干のリサーキュレーション(再循環)が起きてしまうので順接続(通常の接続方法)時と比較したら治療効率が落ちてしまうといわれています。
このようにBAの内部構造を知っておくとどのような血液の流れができているかや対処法に繋がるため頭の隅にでもいれてくれてたらなと思います。
今度は呼吸系の記事を書こ~う!
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